FSスタッフ共有会を終えた4日後の出来事です。
PTスタッフが訪問を終え、深刻な表情で看護署所長報告をしていました。
「今日、ご利用者様とのやりとりで、ゴールドスタンダード(GS)に添っていない発言をしてしまいました」と・・・
そのご利用者様は、脳のご病気による進行性マヒがある方で、肥満体型の上に全身の関節が硬く、動くことがままなりません。そのためにFSを含め3か所で、リハビリをうけておられます。ご病気によるものか意思疎通が難しく、何よりもリハビリへの拒否感が強く、言葉や手でその気持ちを表されます。
その日、奥様より「なぜもっと歩かせてくれないのか。ヘルパーさんはトイレ介助や2Fでの入浴介助もしてくれる。 やる気を出させるのも、セラピストの力量でしょう?」と厳しい言葉で不満をぶつけられたそうです。
PTスタッフは、様々な要因で歩行に不安がない訳ではなく、立位すら危険に感じつつもリハビリを勧めていました。それ程、関節が硬く不安定な方なのです。まず、ストレッチや関節の動きを引きださないと次へは進めないことを、懸命にご説明をさせていただいたとのことです。それでも奥さまには、ご理解していただけない上に、責めに近い言葉を発せられたとのことです。
PTスタッフは、ご利用者様の拒否を受け入れながらも、お身体のことを考えリハビリをすすめています。その想いは虚弱で介護には厳しい奥さまには届いていませんが、少しでも届きますようにと願いながらも、「ついマイナス言葉で表現してしまった。フリーステーション人になりきれなかった」と悔やみ、反省していました。
PTスタッフは、一か月のうち数日の勤務ではありますが、FSで勤務する際はFS人になり、GSにそってとの想いは他のスタッフ以上に感じるものがありました。彼の言葉から、ご利用者様への想い、GSへの想いを大切にしていることも嬉しく、負けてはいられません。
同じ想いで共に前進していきましょう。
看護師:山外